額装の歴史



 「Encadrement」 アンカードルモン・・とは、

 「額縁」「額に収める」等を意味するフランス語です。

 額装の歴史は、額縁の発展と共にあります。

 ヨーロッパでは、中世からルネサンス期において、

 教会の壁画や祭壇画の周囲を荘厳な縁取りで装飾していました。

 それがやがて、キャンパスの普及に伴い、取り外せる額縁へと変化し

 室内のインテリアとして、飾られるようになりました。

 ヨーロッパの宮廷がギャラリーを持つようになったのもこの頃です。

 芸術家達は自分の作品を、より引き立てるために、

 額縁を選び工夫するようになって行きます。

  
一方、額装に目を向けると極初期には、

芸術家自身が“マット”に装飾を施していましたが、

しだいに分業化しマット専門の職人が色を塗り、

金箔や線で装飾をし、中の作品を引き立てる

技術を確立しました。

これが「ラビ」と呼ばれる額装の伝統的な技法です。


やがて17世紀〜18世紀になると、
紙を重ねマットの表面を飾る現代額装のスタイルが、
フランスで確立されます。
その後、建築様式や室内装飾の変化と共に現在に至りました。
今日では、様々なスタイルの額装技法が施され、
絵画のみならず、写真・レース・刺繍・書・オブジェに至るまで、
個性的なインテリアとして自由なスタイルで製作され
楽しまれています。

フランス額装とは、額に入れる主題をより際立たせるために創作される額装の「オートクチュール」と言えます。

一般的な入れ換え式のマットでは、表現できない味わいが醍醐味です。


余談になりますが、日本の額装と言いますと「掛け軸」の表具がこれに当たります。

作品との色合わせや柄選びの粋、友禅や西陣の見事な織物を用いた掛け軸は、素晴らしい伝統技術です。

浮世絵や水墨画等をご覧にな時、額装のマットに当たる部分もぜひ堪能して頂きたいと思います。

TOP   ご挨拶  参考額装  作品紹介  額の飾り方  お知らせ  お問い合せ